第18回 利尻島一周悠遊覧人G その2 利尻島(レース編)
毎年宿泊しているホテルの受付に行くと、飛行機組とフェリー組のラン友がフロントに大集結していた。
今年は欠航もなく、無事に集まれた!
ワイワイとプチ同窓会。
このホテルはスタート・ゴール・前夜祭・完走パーティの会場となっている総合交流促進施設「りぷら」 という建物のすぐ隣にあり、利尻島一周悠遊覧人G参加にはうってつけの好立地なので、利尻慣れしている常連は大体この宿か、あるいは島のあらゆる宿に泊まりたいという興味津々派に別れます。
レースの受付を済ませ、まずは25¢さんが未達の場所へ
ペシ岬展望台 通称「ゴリラ岩」
なぜゴリラ岩なのかというと、まぁもっと離れた場所から見るとゴリラがこちらに背中を向けているように見えるってことなんですね。そんな気の利いた写真は酔っていて撮ってませんからググってください。結構な急登ですからガチで脚を使いたくない人はレース前に登らない方が良いかも。ここは日の出の時間帯に来ると最高の景色が楽しめます。
そしてホテルの温泉出た後のくつろぎコーナー?に陣取って0次会がはじまりました。
飛行機組もすでに新千歳空港でガソリンが入っていますので、最初から全開の宴が繰り広げられます(写真無し)。
そのまま前夜祭に突入。
あまりの楽しさにほとんど写真撮ってません…
酔ってるから水平も取れない。
宴はお開きとなり、会場から出ようとしたら
「アンタ飲み過ぎよ!」
とは言われませんでしたが、ハッ! このお方は…
レジェンドランナー 中野陽子さん!!!
「70になったら走るのをやめようかな と考える人もいると思いますが、私は70歳から走りはじめました。利尻でマラソンの楽しさを知りました。次はスペインの世界大会に行ってきます」
このあと部屋でさらに飲んでやろうとビール2本くすねてきた自分をブッ殺してやりたいですね。
もう、かなりベロベロに酔ってました。
部屋に戻り、明日の用意をして、辛うじて歯を磨き屍となる。
ハッ!と気がついたらもう起きる時間。
ゴーゴー五月蠅いなぁと思ったら風の音だった。
いくら風人目指してると言ってもねぇ、もの凄い風だなコレは…
毎年恒例、スタート前の集合写真撮影の際「106年ぶりに利尻に熊が出た」騒動を追いかけ、TV局数社が取材に来ていた。
利尻から帰った後に知りましたが、NHKのニュースに映っておりました。
いつ消えてしまうかわかりませんがリンク(開始12秒辺りから数秒間)
お仲間の美ジョガーが冒頭でガッツリとインタビューを受け、この模様も電波に乗りました(^^)
このクマ騒動、糞や足跡は見つかっているものの姿を誰も見ていないということで、誰かのいたずらじゃないかと思われてたりもするようですが…レース中、あちこちで取材班を目にしました。
さて、そんなこんなで朝6時にレースはスタート!
利尻山もちょっとだけ顔を見せてくれた。
実は今回、ランニコ部のレジェンド的存在のsasashinさんが東京からいらっしゃる予定だったのですが、お仕事の都合で来られなくなってしまい、sasashinさんのお仲間の方々2名(フルマラソンをすっ飛ばしていきなり50kmウルトラに挑戦!)のゴールエスコートを下級部員である私と25¢さんに託されていたのでありますが、25¢さんがサポートのためのテーピングや詳細マップ、補給食などをザックに準備されていたのを見て「任せた!」と心でつぶやき、ワタクシはこの後のレースであるサロマ湖100kmウルトラマラソンの練習という位置づけで走らせてもらうことにしました。25¢さん、あらためてありがとうございました。
6分半から7分のペースでと仰っていたのでスタートからずっと併走させていただきました。
途中からスポーツインストラクターでありジャイロトニックのプライベートスタジオを経営されているかをるさんともご一緒して、強烈な向かい風でしたが両手に花の楽しいひとときを過ごさせていただきました。
しかしお二人ともエイドでトイレに行かれてしまい、ぼっちランに。
40km手前エイドまで孤独なペース走になっちゃいましたが、なかなか調子は良い。
このまま淡々と刻んでゴールできればサロマへの自信に繋がる。
そんなことを考えながら走っていた矢先、自分に起こっている変化に気づく。
なんか気持ち悪い。吐きそう…
そういえば太陽も出て来て暑いはずなのに汗が一滴も出てこない…
ちょっとずつペースが落ち始め、エイドでGOさん、かをるさんに追いつかれる。
同時にエイドを出るも、次第に置いて行かれる。
頭痛。脚攣り。嘔吐感。
立ち止まって吐いてしまおうと側溝に顔を伏せるも出ない…
ああ、これはあれだ。100パーセントの確信を持って言える。
飲み過ぎ = 脱水(低ナトリウム血症)
この距離まで問題なく来ていたので大丈夫と思っていたけれど大ブレーキを余儀なくされた。
しばらく立ち止まる。
全然良くなる気配はない。
しかたなくトボトボ走ったり歩いたり。
フラフラする。
全然楽しくない。
これで完走しても何の喜びも無いので、回収の車を見つけたら手を挙げる決断をした。
負のオーラまといまくり
スタート前、はじめて100kmに挑戦するGOさんに「負のオーラを出しているランナーに近づいたり話したりしちゃダメですよ」なんて偉そうなことを言っていたヤツは誰だ!!!
その後、てくてく歩いていると、抜いていったおばちゃんランナーの様子がおかしい。
立ち止まって吐きそうな動作。
すかさず駆け寄って背中をさする。
「出ないのよ」「でも気持ち悪いの」「脚も攣って」「汗も出ないの」
それ脱水です!自分、たった今やらかしましたから!
しばらくお話ししながら歩く。
歩いていると利尻高校の生徒達が彼女に声をかけて抜いていく。
元は利尻高校の先生をされていたそうで、ここは毎年走っているという中野さんなみのレジェンドランナーでした。直ぐに回復されて、置いてけぼりに…
回収車はなかなか現れず、もうちょっとで50km地点かなぁと考えていたらホテル雲丹御殿の前に自販機を発見! すぐさまコーラを買ってがぶ飲み。
これで少し復活してトボトボペースが少し上がる。最後のエイドまでもう少しの所で見覚えのある人が前から走ってくる。
ああ、ついに幻覚も見えはじめてるな。
ニッコリ笑顔のGOさんが逆走してきた!!!
おお、女神が舞い降りた!!!
ゴール後のリカバリーランということで逆走してきたそうで、この後ゴールまでお付き合いいただきました。
ゴールまではダレることなく良いスピードで走れた。
利尻富士町のメインストリート?を爆走しゴボウ抜きでゴール。
多謝!
あとからお話を聞くと、
GOさんは余裕もあってラストはブチ抜き構成でペースアップ。
完璧な走りだったと思います。
自分は…大いに不安を残す終わり方。
とりあえず酒をひかえてウォーターローディングをちゃんとやる。
負のオーラを自分から出さないようにする(笑)
その後、会場にて昼食をいただいて(これが素朴ですが実に旨いんです)一旦部屋に帰りシャワー&ビール。
本当はゴール後に温泉の割引券(無料券だった?)がもらえるので、温泉へ行ってジョッキの生を飲むのが最高なんだけど、この日は強風を受けた影響なのかあまり余力が残ってなくて諦めた。
良い具合に酔っ払った所で25¢さん達のゴールを見届けにGoProをもって外へ。
しばらくゴール前の椅子に座って待っていたけれど、中々来ないので痺れを切らしてお迎えに行こうと歩き出してすぐ、角を曲がって現れた!!!
ナイスラン! 3人のやり切った表情が美しい。
GoProで録りながら併走。ジンワリとした。
お疲れ様でした!
※ ご迷惑かかるといけないので25¢さん以外は修整させていただきました。
その3に続きます。