テールエンダー in 北海道

北海道内外のトレイルレースでテールエンダー(最後尾役)を務めているe-ichiのブログでございます

第4回 みちのく津軽ジャーニーラン 177k その1

半分ネタでポチったんですよね〜

 

と知人には触れ回っていた訳ですが、実は結構マジで完走狙っておりました。

 

 

表題の通り、みちのく津軽地方を舞台とした総距離「177km」の大会でございます。

 

因みに同時開催で263kmの部もあり、そちらを通称ロングと呼び、自分の出た177kmはショートと呼ばれているのでありますね。ヘンタイが過ぎますよ。

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写真はこのヘンタイ大会を仕切るお方。

若い時に津軽が嫌いで出て行ったけど、歳をとって津軽の良さに気づき、津軽に人を呼びたい。津軽を盛り上げたい、津軽が好きだぁぁぁぁという熱いお方。好きですこういう人。

 

なぜこの大会を知ったのかというと、マラソンジャンキー小野裕史さん

マラソン中毒者 北極、南極、砂漠マラソン世界一のビジネスマン

の先輩であるダイスケさんのブログに前回大会の様子が記されていて、大いなる興味を持った次第です。

 

正直な話、今年はあまりちゃんとしたトレーニングもできておらず、自分的全盛時からプラス10kgというダラけた肉体になってしまっており、利尻島一周悠遊覧人Gをグダグダのタイムで走り、続くサロマ100kmでは40kmでポッキリと心も身体も折れる始末。

 

そんな低空飛行の状態で臨む訳ですから100kmぐらいで色々と限界がきて終わっちまうんだろうなぁ なんて思いつつ、制限時間37時間という『全部歩いても間に合いますぜダンナ!おひとついかがですか』的な魅惑的な余裕度(この時は軽くそう考えておりました)があり、なんだかよく分からない自信を持ってレースに臨みました。

 

因みにこの魅惑的な余裕度に騙されて友人の25¢氏からエントリーしたと連絡があった。

「知らないよ〜 特にワタクシはおすすめした訳ではありませぬからねぇ」

と思いつつも、心強い仲間の参戦に心躍ったのでした。

 

 自分のこれまでの最長距離はサロマと北オホーツクの100km。

177kmは未知の距離。未知すぎて自分がどうなるのか想像もつかないけれど

「キツかったけど楽しかった〜」みたいなアッサリとした終わり方にはならない事だけは想像できた。

 

177km ≒ 110mile

 

主にトレイルレースで160kmを完走した場合に100マイラーなどと呼んだりしますが、一応、今回完走できれば100マイラーを超えて110マイラーを名乗っても良いのではないか。いや、名乗らせてもらおうじゃないの などとニタリ顔で大会二日前の7月12日、湧別から新千歳空港へ車で向かったのであります。

 

何故二日前から移動したのかというと、この大会は前日(263kmはブリーフィング直後にスタート)のブリーフィングに出なければ出走できないルールがあるからです。前日入りでスケージュールを立てると結構シビアな動きを要求されて忙しいので、のんびり旅を選択しました。

 

ところがですね…

 

待ち時間でランチに寿司そばセットなんぞ頼んでグビッと飲っている時でした

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乗る予定のANA便が現地視界不良により欠航となり、ノンビリ感が全て吹き飛ばされた。

 

この後の青森便はJALの運行で、飛ぶか飛ばないか分からないけれど満席状態。

翌日のANA便JAL便ともに、ブリーフィングに間に合う時間帯の便は満席。

 

わーい、走らない理由ができたぞー と思ったのでありますが、長い長いキャンセル手続き待ちの列にならび、フェイスブックで緊急事態を書き込むと矢継ぎ早に全国の自称ツアープランナーから、青森への移動手段が次々と提案され、帰宅することは許されない状態になった。

 

いや、実際に大変ありがたいことでありましたね。数々のプランから新幹線プランをチョイスし、その日のうちになんとか弘前入りすることができました。

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因みに函館新北斗駅の駅弁屋さんにはすでに弁当が無くなっていて、中華春雨サラダとじゃがりこで飢えをしのいだのでありました。

 

この夜はレース前々日ということで余裕かまして一人でディープな鍛冶町 娯楽街を散策する予定でしたが、ホテルについてシャワーを浴びたらそのまま横になってしまった。

 

翌朝は深夜バスでやって来た25¢氏と合流し、弘前中央食品市場で朝食を食べようと楽しみにしていたのだけど、行ってみるとほとんどの店がやっておらず、寂れた市場の中で時間を持て余してるおばちゃんに捕まって、長々と苦労話を聞かされてたまらず退散。

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その後、25¢氏のリサーチで東北では最古、日本では4番目に古いと言われている歴史ある喫茶店へ向かった。

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太宰ブレンド、美味しゅうございました♪

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商店街のあちこちに歓迎のポスターが貼られているものの、町の方への認知度は今ひとつな感じでした。まだ第4回だしね。これからこれから。

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商店街を歩きまわり、流石に先ほどのトーストだけでは足りないので、これまた25¢氏の事前リサーチによる『三忠食堂 本店(さんちゅう食堂)』へ。こちらは映画『津軽百年食堂』の舞台となった老舗の食堂で、創業はなんと1907年だそう。有名人のサインや写真が沢山飾ってありました。

 

名物の『津軽そば』を頂きました。

短めの麺で初めて食べる食感でした。

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津軽そば』は、蕎麦のつなぎに小麦粉ではなく「大豆の粉」を使用。
なぜ大豆かというと「青森では小麦粉が取れにくかった」「栄養がかたよるので大豆を混ぜた」など諸説あるようです。

通常の蕎麦は「打ちたて、茹でたて」というのが常識ですが『津軽そば』は真逆。「熟成させて、茹で置き」というステップを踏みます。

その理由は、麺の作り方にあり、なんと3日かけて作っているのだそう。

1日目
・熱湯にそば粉を入れて、所謂そばがきを作る
・それを小分けにして、水に一晩つけて冷やす

2日目
・そば粉と大豆の粉、そばがきをまぜる
・蕎麦を打つ
・できあがったそばを一晩寝かす

3日目
・茹でて一食ずつ小分けにしておく

この蕎麦を茹でて1日寝かし、注文が入ったら温めるそうです。

すごい手間ですね。

 

汁も「焼き干し」といわれる希少な材料からとっており、魚の旨味がよく出ていました。

 

その2へ続きます